中学校に新入学する子に学校を休みたいと言われたらどうすれば?
これまで慣れ親しんだ学校を卒業し、中学や高校など新しい学校へ進学するとなると、子供たちもワクワクする気持ちだけじゃなく、不安な気持ちになってしまうこともあると思います。
入学前に子どもの「学校に行きたくない」とか新学年が始まってから「学校休みたい」と言われたら?どう向き合えばいいのでしょう。
中学進学という大きな環境変化の時期に、この言葉を聞くと親として不安になりますよね。
※この記事では一般的な情報提供を目的としています。お子さんの状況に応じて、学校や専門機関への相談をおすすめします。
目次
「学校に行きたくない」と言われた時の親の感情とは?
朝の支度をしている時、あるいは夜布団に入る前、子どもが小さな声で「明日、学校休みたい」と言い出したら、親としてどんな気持ちになるでしょうか?
当然、それまでの状況にもよるとは思いますが、親としては複雑な気持ちになってしまうと思います。
自分の価値観は本当に正しい?
もし、子どもから学校休みたいと言われたら、「サボりたいの?」と感じてしまう人もいれば、「何かあったの?」と心配になる人もいるかも。または「みんな行ってるんだから」と説得しようとするなど、反応はさまざまでしょう。
ただ、社会心理学などの専門家等々の意見を見ていると、実は、この最初の反応が、その後の親子関係や問題解決の鍵を握っているという声をみかけます。
多くの親が経験する感情を整理してみると、
- 焦り:「このまま不登校になったらどうしよう」
- 不安:「いじめられているのかも?」「何か学校であったのかな?」
- いらだち:「また言い出した」「甘えているだけでは?」
- 自責:「私の育て方が悪かったのかな」
- 周囲の目が気になる:「先生や親戚にどう思われるだろう」
といったものがあると思うのですが、これってどれも自然な感情ですよね。
だけど、この感情を直接子どもにぶつけてしまうと、子どもは「わかってもらえない」と感じて、さらに心を閉ざしてしまう可能性もあるかもしれません。
まずは早急に答えを出そうとするのではなく、子どもの言葉の背景にある気持ちを理解しようとする姿勢が大切みたいです。
中学生が「学校に行きたくない」と言う理由
中学校に入ると、子どもたちは様々な変化に直面します。
たとえば、以下のような理由が見受けられます。
環境の変化による不安
小学校から中学校への進学は、子どもにとって大きな環境変化です。
- 教科担任制になり、先生との関係が変わる
- 教室移動や時間割の複雑化
- 校則や規律の厳格化
- 新しい校舎、通学路の変化
小学校では担任の先生とのコミュニケーションが取れ、仲も良く、何でも相談できたのに、中学では複数の先生が授業を担当したりするなどして、「誰に相談していいかわからない」と不安を感じといったこともあるようです。
人間関係の変化・悩み
新しい人間関係に上手く馴染めないということも原因としてあるかもしれません。
- クラス替えで友達と離れてしまった
- 新しい人間関係を構築するストレス
- SNSでのトラブルや、グループ内での立ち位置の悩み
- 思春期特有の人間関係の複雑さ
小学校からの仲良しグループが、中学になり別のクラスになって、新しいクラスの中でこれまでのような付き合いが難しいとか。
学習面での不安・プレッシャー
中学生になると、中間試験、期末試験に加え、受験に備えた勉強など不安やプレッシャーを抱えやすくなります。
- 学習内容の急激な難化
- 定期テストの導入
- 成績への不安
- 将来の進路を意識し始める
C君の例:小学校では「勉強ができる子」という自信があったのに、中学に入って英語や数学についていけず、自己肯定感が下がってしまいました。
その他にも、部活動の悩みや思春期ならではのホルモンバランスの乱れやニキビなど容姿の悩みなどなどいろいろな悩みが複雑に混ざり合ってしまうこともあります。
親として子どもの気持ちに寄り添うために
子どもが「学校に行きたくない」と言い出したとき、どのように対応すれば良いのでしょうか。
まずは「聴く」ことから始める
- 子どもの話を遮らず、最後まで聴く
- 「それで?」「他には?」と質問攻めにしない
- 否定や説教をせずに、まずは受け止める
- 非言語コミュニケーション(うなずき、アイコンタクトなど)で「聴いている」というサインを送る
子どもも、急激な環境の変化や自分自身の心の変化に上手く対応できなくて、なにがどう不安なのかなども言葉として伝えられないこともあるので、早急に答えを求めようとするのではなく、我慢強く待つことも大事になってきそうです。
あとは、子どもの気持ちを肯定する、言葉などに共感し受け止めるなど気持ちに共感した声掛けや無理に学校にいかせるなどはしないなどといったことも、子どもの気持ちに寄り添う一つといえそうです。
親自身の気持ちの持ち方
子どもの気持ちに寄り添い、共感することも大事ですが、ただ、子どもが学校に行きたがらない状況は、親にとっても大きなストレスです。
親自身の心のケアも大切になってきます。
「学校に行くのが当たり前」という固定観念を手放す
自分たちが子どもの頃は!みたいな感じで、自分の経験や価値観など個体概念を見直す機会としてみるのもいいかもしれません。
- 「休むのは悪いこと」という考えを見直す
- 子どもの成長には個人差があることを受け入れる
- 「今」だけでなく長期的な視点で考える
自分を責めすぎない
場合によっては、子どもがこうなってしまったことを自分の責任として感じてしまう場合もあるかもしれません。
もちろん、原因の一つになっている可能性もあるかもしれませんが、ただ、子どもも一人の人間。
すべてを人のせいにして生きて行くこともできません。なので、
- 完璧な親はいないことを認める
- 「〜すべきだった」と過去を後悔しすぎない
- 親も試行錯誤しながら成長していくという姿勢を持つ
といったことも大事になってきます。
あとは、同じ悩みを持つ親とのコミュニティに参加したり、自分の時間づくりや心、体のケアを行うなども大事なことといえそうです。
中学生が「学校に行きたくない」と言い出すことは、今の時代だからということでも無いし、昔からあったことだという意見もあります。
環境の変化、人間関係の複雑化、学習内容の難化など、様々な要因が重なり合って子どもの心に重くのしかかってしまっているかもしれません。
ただ、学校を休みたい!と言ってくれるというサイン、SOSなどを出してくれるということは、受け止めるチャンスでもあるし、そのサインを出せる子どもの勇気も素晴らしいのではないでしょうか。
親自身も完璧を求めすぎず、時には専門家の力も借りながら、子どもと一緒に歩んでいく姿勢を持ちましょう。子どもの「学校に行きたくない」という言葉は、実は親子のコミュニケーションを深める機会でもあるでしょうから。